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アメリカ留学報告〜野生動物・保全医学の最前線で〜

講演の内容

今回は、アメリカ大学院留学に至った経緯、大学生活や研修先の研究所(米国野生生物保健研究センターNational Wildlife Health Center)の紹介のほかに、この保全医学とはなにか?や実際の事例などを踏まえながらお話ししたいとおもいます。内容としては野生動物救護とは少し離れてしまっていますが、野生動物の救護の根本原因は何かに目を向けたり、広い意味での野生動物保護に広がるアメリカでの考え方や活動についてご紹介できればと思っています。

保全医学とは?

保全医学とは、比較的新しい学問分野で、主に人為的な環境の変化(森林伐採や温暖化など)と、それに付随する感染症や汚染物質による健康問題を、人間のみならず、家畜、野生動物、生態系全体の健康問題として捉え、その関係や原因を追究する学問で、獣医学、医学、生態学のみならず、社会学などにもまたがった学際的な学問分野です。アメリカでは近年の世界的な感染症の問題から、獣医師と医師の連携や、野生動物の衛生管理の重要性が認識され、この保全医学という概念が生まれてきました。異なる分野、組織が連携して効率的に健康問題の早期発見、根本原因の追究および管理を目指すこの概念は、今後ますます重要になってくると思います。

自己経歴

神奈川県に獣医職で勤務する公務員です。

2005年4月から休職・渡米し、アメリカ合衆国、ウイスコンシン大学マディソン校に留学。

環境学を専攻(プログラム名:保全生物学および持続的開発)し、2007年12月に卒業し帰国しました。今年1月から職場復帰してます。

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