12月8日(土)冷たい風が吹く中、晴天に恵まれて毎年恒例の傷病舎大掃除を行いました。
普段はできない所の掃除を行うということで、網戸やブラインド、換気扇といった細かい場所から、
フライングケージの上に1年間に積もった落ち葉を片付けるなど、みんなで手際よく片付けていきました。
掃除の後はこれまた恒例の豚汁大会。
疲れた体に料理部隊の生越さん・黒谷さん・安井さんが作ってくれた温かい豚汁をみんなで頂きました。
今井さんからの沢山のミカンや遊佐さんからのリンゴもあり、デザートまでついて和気藹々となりました。
参加してくれた方からの感想です。
「初めての参加。家の掃除もまだしていません。豚汁がおいしかったです」
「落ち葉が掃いても掃いても上から降ってきて切りがなかった」
「豚汁が美味しくできてよかった。手作り味噌の味で最高です」
皆様、また来年もよろしくお願いします。
13:10からは救護の会のフクロウチームよりフクロウ繁殖調査の報告会がありました。
まずはフクロウについてどんな生き物なのか、その生態についての説明がありました。
続いて、観察の様子の報告です。ボランティアお手製の巣箱をかけ、中にカメラを設置します。
カメラは、観察の際につなげ中の様子をうかがいます。
1年目の2010年にはフクロウが巣づくりをした形跡はなかったのですが、2011年には2羽の雛がかえり
また今年も2羽の雛が見られたとの事。かわいらしい雛の映像が見られたことはとても貴重でした。
巣立った後、巣箱内の食痕を調べたところネズミや昆虫、コジュケイなどだったそうです。
観察チームは巣立った雛を巣箱の近くで見ることは出来なかったそうですが、フクロウは近くでチームを
見ていたかもしれまませんね。
(2010年より丹沢の緑を育む集い実行委員会のボランティア団体活動助成金を受け始まりました。
この調査も今年で期間満了となりました。)
引き続き13:40からは、日本鳥類保護連盟の藤井幹氏による
鳥類標識調査(=野鳥に足輪をつけて行動範囲や生存期間を調べる調査)
についての講演会が行われました。
調査のメリットとして、双眼鏡で見るだけではわからない細かな事も
捕獲して間近で見て初めてわかる事があるというお話はなるほどと思いました。
(例:ヒヨドリの雌雄の大きさの違い。アオジの性別の判定が思いの他難しい。など)
「希少種も普通種も同じ命、すべての鳥を差別せずに傷つけないように努力している」
「調査に対する反対意見も大切。監視の目がある方が調査をする人も誠実に行動するはず」
というお話は藤井さんの野鳥に対する真摯な思いが垣間見られ、特に印象に残りました。
救護の会でも今後足輪を使ったプロジェクトが始まりますので、今回の講演内容を大いに参考に
して成果に繋がればと思います。
感想文が届いています。
「鳥類標識調査があるのを初めて知りました。カスミ網の賛成反対の意見が聞けて良かったです。」
「傷病鳥のリリース時の標識調査に対するコメント、注意事項など聞きたかった。鳥類についてもっと学ぶ必要性を感じた。」
「カラーマーキングで出身国を識別できることを初めて知りました。様々な意見を聞くのも大切だと感じました」
「渡り鳥の保護などは国を越えてでないと出来ない事。そのための調査だと感じました。」
最後に15:00から「飼養OBOG会」と題して、これまで短期や長期、一般ボランティアとして
野生動物の飼養に関わって体験した感想を話し合いました。
「それぞれ個性があって面白い」「エサの好みがある」「心が癒される」というものから、
「エサ代がかかる」「もともと健康な個体ではないので、取り扱いに慎重」「亡くなったとき、精神的につらい」という
ものまで、さまざまな体験談を語り合いました。
今回お話ししたかたたち以外にも、多くのボランティアさんがいるので、
「その方たちも交えて色々なお話を聞きたい」ということで、意見が一致しました。
今後もこのような場を増やして色々なお話を聞いて、情報を増やしていきたいです。
2012年12月8日大掃除の報告
さまざまな体験談を聞くことが出来ました
日本鳥類保護連盟の藤井幹氏による講演会