11月23日(土)に第3回スキルアップ勉強会が久末先生と森重さんを講師に行われました。野生動物救護技能の向上を目指す受講生9名とスタッフが参加しました。
まずワーキングルームで久末先生による「カロリー計算を含むエサの作り方」の講義がありました。エサを考えるうえで必要なこと、栄養性や安全性・嗜好性の詳しい説明があり、この3要素がバランスよく加味されたうえに経済性が加わったものをより良いエサとするという話がありました。次に野生動物の野生での本来の餌と飼育用のエサの材料のこと、さらにセンターの主なエサの材料や動物の種によるエサの組み合わせについて学びました。最後に野生動物の食事に必要な水分量とカロリー量それに胃の最大容積の計算式が示されました。そして実際にアオサギとツバメのヒナのエサを食物の成分表を見ながら計算し設計してみました。参加者は関数計算に戸惑いながらも熱心に活動していました。参加者の皆さんには野生動物のエサについての基礎的な考え方は十分に伝わったものと思います。
次に別館に会場を移して森重さんから現在センターで実際に作っているエサの実物を見ながらの説明がありました。動物の種によるエサの違いだけではなく同じ種でも幼鳥や成鳥それにケガの状況に応じた細かい配慮をしながらのエサ作りに参加者の皆さんは驚いたり感心したりしていました。栄養剤や材料の価格についての質問が出るなどたくさんの質疑応答で熱心に学習を深めていました。
第4回スキルアップ勉強会のテーマは「さしえ」 ヒナにあげるやり方から、強制給餌(チューブフィーリング含む)など、講師は鵜飼獣医師。
スキルアップもこれで最終です。皆様の参加をお待ちしています。
詳細については後日連絡致します。