2014年4月15日、東京農業大学の100名以上の学生さんを対象に、「ボランティア論」の授業として、野生動物救護の会が「野生動物とボランティア」という題目で講義をしてきました。
毎年、東京農業大学の安藤先生に依頼されてボランティア活動について講演しています。

参加したのは、救護の会おばさんトリオの3人。
最初に神奈川県の野生動物の救護状況、次に、神奈川県自然環境保全センターの野生動物救護ボランティア制度とボランティア活動の実際。
野生動物救護の会、誕生のいきさつ。
野生動物救護の会の活動内容。
そして、実際に6年にも渡り調査している図書館衝突調査の話や猛禽類の放野までの訓練の様子などたくさんのパワポや動画を使って、わかりやすく講義しました。

最後に、チョウゲンボウのけいすけとコミミズクのロンくん登場!
(羽の骨折や切断等で放野不可能個体、エデュケイションバード)
いろいろな質問も多かったけど、生きた猛禽類たちへの質問と撮影会さながらの携帯での写メも大人気!
少しでも野生動物たちへの理解と、傷つく原因を考えるきっかけのひとつになってくれれば大きな意味になると思います。

ここで、学生さんたちの感想を一部紹介します。


 

・野生動物救護について、私は名前のとおり野生動物を救護するだけのボランティアかと思っていましたが、救護して治療して、さらに野に放すための訓練をしたりして、本当に時間も労力もかかりそうなボランティアだと思いました。
また、救護してても助かる個体が少ないのは活動してて悲しいことだと思いますが、1つ1つの命に向き合うことの大切さが分かると聞き、やりがいがあって自分もやってみたいと思いました。
あと、野生動物を傷つけているのは私たち人間であるということを重く受け止めるべきだと感じました。

・野鳥や野生の動物に何かおきても守る人がおらず、このような団体で保護しておられるというのは素晴らしいと思った。
また、ボランティアをするということは気持ちだけでは足りず体力や、頭を使うことも大切であるのだと感じた。
お話を聞いて考えることが多くあったので、機会があればボランティアに参加したい。

・人間の生活のせいで鳥やタヌキとかにケガをさせてしまっていることを知ってすごく悲しかった。
これからは少しでもいいから窓ガラスとかネコ、釣り針などの問題を考えていきたいと思う。
ケガが治れば野に帰せると思っていたけど、筋力とかのさまざまな問題があったんだと分かった。
動物の目線に立って、いろいろ考えていくことが大事なのだと思う。

・はじめて、コミミズクなど猛禽類を見た。羽根の生え方が美しかった。
また、救護の会の皆さんの熱い思いに触れて大変なことをボランティアとして行っていることに驚いた。
ケガをする野生動物が減ればいいと思いました。

・神奈川県が救護点数1位なのに、驚いた。たしかに神奈川は人も野生動物も多いから納得もした。
人間の生活による事故が、釣り針や違法ワナ等、悪質なものが多かった。
これからは、この講義を思い出して細心の注意を払いたいと思った。
また、一部の鳥での誤認保護は、一般では分からないのでもっと知れるといいなと思った。
野生動物についてを教えるイベントが小学校から行っているのはすごいなと思った。
まだ小学生に教えるのは大変なことで、この年齢が一番影響力があると思う。

・これは他のボランティア活動の多くにも言えることだが、仕事としてではなくある種の趣味の一環として
こういった活動が出来ることに感心した。
猛禽類を野に帰す練習の映像なども見て思ったのは、やはり保護するだけでなく、自然に戻す、すなわち
ありのまま、元の状態に戻すことが一番大事だということだ。

東京農業大学 ボランティア論の報告

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