8/1(土)に自然環境保全センターにて「第5回野生動物を学ぶ 夏休み体験教室」が開催されました。小学校高学年を対象に傷ついた野生動物との触れ合いを通し、野生動物の取り巻く問題について学び、人間と動物が共存するためにはどうしたらよいかを考える内容になっています。

 とても暑い中、3名のお子さんが参加、午前中は、まず3班に分かれてお掃除と、餌やりを体験してもらいました。

 普段、見かけたことがある、と言っていたトビや、ヒヨドリ、アオサギも、こんなに間近に見たのは、初めてだと思います。どうして、ここに来ることになったのか、スタッフの話に熱心に耳を傾けながら、観察、作業していました。

 その後、仔ダヌキを触り、抱っこしたり、ツバメのさしえをしてふれあい、動物たちの重さや、体温(温もり)を感じてもらいました。そしてヒヨドリの放野を行いました。最初は中々飛び立たなかったのですが、1羽が飛び立つとつられて2羽目、そして最後の1羽も無事に放野。そのうち、みんな積極的になり、ランチタイムには、質問も飛び出しましたが、中には、ツバメが低く飛ぶと雨が降るというのは、なぜ?という、情けないことに答えられなかった質問や、保護と言っているのに、餌にシカの肉をあげるのは、なんで?などの質問も飛び出して、興味を持ってくれたかな!と感じました。途中でもらったチョウゲンボウの羽を、うれしそうに帽子に差して被っていたのが、印象的でした。午前中は、今年一番の暑さという中みんな汗だくになりながらの体験教室になりました。

 午後からは、屋内での学習です。まずは野生動物のケガの原因を知り、対策を考える学習です。スライドを見ながら身近に住んでいる野生動物について学び、野生動物のケガの原因を予想しました。その後センター獣医師の井上さんから野生動物救護の現状を学び、どうしたらケガを少なくできるのか、参加者ひとりひとりが考え意見を出し合いました。

 次に野生動物を守る方法を食べ物との関係から考える学習です。各自おもいつく野生動物とその動物が何を食べているかをワークシートに記入し、それぞれ発表しました。そしてそこから、野生動物と人間の食べ物の違いをさまざまな角度から考え、自然が壊されると野生動物はどうなるのか、野生動物を守るためには自分は何ができるのかを考え、発表しあいました。身近にいる野生動物に実際に触れ合い、現状を知ったことにより、参加者の皆さんが人間と野生動物が共存するために何をしたらよいかを考えるきっかけになったのではないかと思います。

 最後に扇子作りをしました。スタンプを押したり、絵を描いたり、デコレーションをほどこしたりと、それぞれ素敵な扇子が完成し、記念撮影をしました。

 

毎年この体験教室を開催しています。小学生の皆さん、是非ご参加ください。お待ちしています。

 

第5回 野生動物を学ぶ 〜夏休み子ども体験教室〜報告
トップページへ