2018年2月7日から11日まで、厚木市で開催された「第18回さがみ自然フォーラム」に参加してきましたので報告します。環境省、神奈川県、厚木市をはじめ、企業、学校、NGO、NPO等の団体が自然環境の保全・再生に関係したパネル展示を行う中、当会は皆さんが普段から力を入れている傷病鳥獣の保護活動と自然環境保全センターで行っている野生動物の調査活動の展示を行いました。また、2月11日には会を代表して小林夏子さんが「神奈川県自然環境保全センターの野外施設における野生動物の痕跡と生態の調査」と題して、彼女が2017年7月から1年半に渡り情熱を注いできた調査活動の成果を発表してくれました。彼女の発表を聞いた人たちには、センターの野外施設のように人がきちんと保全管理している場所では、野生動物と人が良い形で共生できる可能性のあることが伝わったと思います。発表後の質疑応答では、発表の内容に関連してイノシシの生息密度や行動範囲について質問がありました。またパネル展示で取り上げた野生動物の疥癬被害や特定外来種の問題に関しても活発な意見交換が行われました。野生動物に関する活動をしている会員の皆さんは是非、小林夏子さんのように機会を活かして日ごろの活動結果を発表し、様々な年代のいろいろな経験をもつ人たちと意見をかわして、今後の野生動物救護活動に活かしてください。

 この報告会終了後に子どもたちを引率してきた小学校の先生たちから、今回の報告会に参加していた子どもたちの反応を聞くことができ、「アライグマはかわいいのに、どうして殺しちゃうのか?」という反応を示した子供がいた事を教えてもらいました。改めて人間と野生動物を取り巻く様々な難しい問題について、子どもたちが非常に素直な疑問を抱くことを知ることができました。我々のように野生動物に係る活動をしているものとしては、正しく、丁寧に彼らの疑問に答えられるよう、今後も野生動物と人とのより良い関係を築くための調査や勉強を続ける必要があると感じました。来年度は今回以上に多くの活動報告が行えるように、みんなでがんばりましょう。

第18回さがみ自然フォーラムの報告

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