感染症について

野生動物は様々な病原菌、寄生虫を持っています。また、人間も様々な病原菌、寄生虫を持っています。病原菌、寄生虫と聞くと、とっても怖いと思う人もいると思いますが、逆に動物たちも人間は病原菌、寄生虫を持っていて怖いと思っているかも知れません。

動物から人間へ、人間から動物へうつる病気があります。この中で人と鳥類の主な共通感染症を説明します。


原因は、クラミジア科のクラミドフィラ シッタシ。

オウムだけがかかる病気ではなく、スズメ目、ハトなどもかかります。

感染鳥類の鼻汁、羽毛、乾燥した排泄物を吸い込むことで感染します。

潜伏期間は1〜3週間。

発症した人の症状は、インフルエンザ様の症状が主です。突然の高熱、筋肉痛、関節痛、咳、肺炎などです。鳥も人も適切に治療されれば、ほとんどが完治できる病気です。


原因はパラミクソウイルス科ニューカッスル病ウイルス。

ニワトリ、七面鳥、ハト、アヒル、ガチョウ、その他多くの鳥類に発生する。

ヒトへの感染は直接眼に入ることで成立し経口感染はしない。

発症した人の症状は、結膜炎、インフルエンザ様疾患、耳下腺炎。1〜2週間で治癒。


原因はマイコバクテリウム属鳥結核菌。

猛禽を含むすべての鳥類がかかります。

鳥結核に感染した鳥獣の補食やその糞が口に入ることによる経口感染です。

抵抗力の低下している人は感染する恐れがあります。


原因はオルソミクソウィルス科インフルエンザウィルス。

高病原性トリインフルエンザとは別です。

カモなどの渡り鳥が感染している確率が高い。

糞便中にウィルスが排出されます。

鳥から人への直接感染はないとされています。


原因はオルソミクソウィルス科A型インフルエンザウィルス。

鶏、七面鳥などに高致死性の病原性を示すウイルス感染でH5あるいはH7亜型ウイルスの感染をいいます。ハヤブサやカラスへの感染も確認されています。

糞便中にウィルスが排出されます。

人への感染はH5N1亜型ウイルスにより、発熱、咳などの人の一般的なインフルエンザと同様のものから、多臓器不全に至る重症なものまで様々な症状が見られています。

通常は感染をしないとされています。


原因はウエストナイルウイルス

ウイルスは鳥の体内で増殖し、その血液を吸った蚊に刺されることで、人に感染し、発熱や脳炎を引き起こします。

国内での注意すべき蚊としてアカイエカ、チカイエカ他など11種類があげられています。

潜伏期間は3〜15日。感染例の約80%は不顕性感染で終わります。

日本では2005年10月3日にウエストナイル熱の患者が確認されました。


原因はワクモ、ツツガムシ科のダニ、ナキンムシ科のダニ。

痒感の強い皮膚炎。

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